オリンパス12-200mmf3.5-6.3レビュー~その2、パンフォーカス専用レンズかと思ったら、意外にもボケがいいんだわ編~

ども。

ヘボ(アマ)グラファーのもんぶらんです。

 

さて今回は、12-200mmのレビューの2回目です。
前回は、このレンズの常識はずれのズームレンジ、そしてそれを実用的に使えるようにしている、このレンズの性能的な特徴である、大きさ・重さ、最短撮影距離について書きました。
そこで、今回は、このレンズのボケに関する記事を書きたいと思います。
で、結論から言えば、もう既にタイトルで書いちゃってますけど、実はこのレンズ…、


ボケもいいんですよぉ~~。
使えるんですよぉ~~。

O(≧▽≦)O ワーイ♪


って感じなんですよ。
正直、使う前は、
マイクロフォーサーズでf6.3とか、フルサイズならf11かf13のボケ量じゃん。これって完全にパンフォーカス専用レンズなんじゃね?ー
と思っていたわけですけど、使ってみると、意外や意外。
ボケ質がいいのもさることながら、ボケの量も結構多く、全く
「パンフォーカス専用レンズ」
みたいなことにはなってないんですよ。
なんでそうなるのか?と考えれば、これもやはり、最短撮影距離が近いことと、400mmという長い焦点距離の合わせ技によるものだと思うんです。

 

では、早速作例を見ていただきましょう。

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12-200 f6.3 137mm(274mm) かなり接近して撮ることで、f2.8レベルのボケが発生します

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12-200 f6.3 200mm(400mm) 久々登場もんぷち君。日常的に400mmが使えると、f6.3でもこの程度のボケは得られます。

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12-200 f6.3 137mm(274mm) 近接でなくテレ端でなくとも、ヌケさえあればいい感じにボケますよ。ま、200mm越えてる段階で普通の焦点距離じゃありませんが。(笑)

どうですか?
意外とボケてますよね?
もちろん、ボケ量を大きくするには、被写体にググッと寄ることと、背景にヌケを作ることが重要なので、それには注意しないといけませんが、特段、マクロや望遠でもない日常的な撮影においても、いい感じのボケを得られることに、私自身もビックリしました。
元々、
「ボケの質は良い」
という世評は聞いていましたし、オリンパスの方が上げてた写真も、花撮影時のボケ質の良さに着目した写真が多かっただけに、そーゆーシチュエーションなら、それなりにボケるとは思っていましたが、通常撮影でも比較的大きくて柔らかいボケを得られる点は全くノーマークだっただけに、うれしい誤算と言ったところです。
また、以前、写真展の会場で写真家の川野恭子先生とお話させて頂いた時に、機材リストにこのレンズの名前があったので、
「12-200いかがですか?」
と聞いてみたところ、
「解像感で言えばプロレンズの方が上だけど、広角側で撮っている限り、あまり違いは感じない。」
という趣旨のお話をして頂いたことがありましたが、先程のもんぷち君の写真などをみる限り、人物写真のジャンルで言えば、プロレンズ程カリカリの解像感にならないのが、逆に人物写真向けのような気もします。
そこまで詳しく比較したわけではないですけど、ボケの質も12-40PRO並みだと感じますしね。
そー言えば…、
確かフジヤカメラさんのブログだったと思うけど、
ソニー24-105mmf4Gを105mmで撮ると、ボケ量が24-70mmf2.8GMの70mmと同じくらいになる。」
という記事があったと思います。
(↑、もし違っていたらごめんなさい。)
この理屈で言うと、一段の絞りの差を埋めるのに30mmの焦点距離が必要になるわけ(あくまで、ザクッとした計算)ですが、これを正しいとして計算すると、12-200mmの焦点距離が90mm伸びると、12-40mmf2.8PROと同じボケ量を稼げることになるんですよね。
で、それを踏まえた上で見て欲しいのが、こちらの写真。

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どうです?
いい感じのボケ感ですよね?
これは焦点距離94mm。
つまり35mm判換算で188mm相当なわけですけど、見事に
「12-40mmの40mmで撮ったのか?」
的な感じになっていると思います。
しかも寄れるレンズなので、子供を撮っても小さくなり過ぎてないですよね?
「F6.3だからボケないんじゃないの?!」
と思っている方には、ぜひとも、その考えはあらためて頂きたい!と思うところです。


逆光にはあまり強くないけど、フレアーは個性的で美しい。

さて、12-200は高倍率ズームであるからして、基本的に逆光には弱いと思われがちですが、実はそうでもありません。
一体どんな魔法(?)を使っているのか知りませんが、逆光耐性だけなら、17mmf1.2の方が悪い気がするくらいです。
(画面内に、点光源のドットが出ることが多いんだよね。)
とは言え、そこはやはり高倍率ズーム、ポジションによっては、かなり個性的なフレアーが出てしまいます。
あっ、でも、でも、でもでもでもでも…、

 

そんなのカンケーねー!!!

/(`к´)/
(↑、古いな。)

 

ではなく、この個性的なフレアーが個人的には…、

 

かなりいい~~~♫


んですよ。
では百聞は一見に如かずで見て頂きましょう。

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どうですか?
かなり特徴的ですけど、なんか雰囲気ありますよねぇ~。
まだまだ出る角度の習熟が甘いので、イマイチ表現に生かすところまではいけてないんですけど、いずれこのフレアーを使って、一枚いいのが撮れそうな予感がしているところです。
ま、普通に考えればこんなフレアーが出るのは困りものなので、これはあくまで私の嗜好の問題でウィークポイントになっていないだけ、なんですけどね。

 

せっかくだから、12-40mmf2.8PROとの撮り比べも見てみよう


実は2月に既に、12-40との撮り比べを、新宿御苑で実施してました。
で、正直、12-40のポテンシャルの高さを再認識した部分もあったのですが、結論から言うと、フルサイズとの2台持ちを選択している現在、12-40のf2.8というボケ量は中途半端と判断し、手放す覚悟を決めました。
(まだ手放してませんが…。)
本来なら12-100との撮り比べの方が価値は高いのかもしれませんが、手持ちのレンズということで、今回はその時に撮った撮り比べ画像をご覧頂こうと思います。

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左が12-200(f3.5、17mm) 右が12-40(f2.8、19mm) ちょっと画角が違うので厳密に比較できないけど、12-40の方が被写体が際立つボケ味だと思う。個人的には、絞りの数値以上の差だと思う。
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左が12-200(f6.2 100mm) 右が12-40(f2.8 40mm) 当たり前だけど、こういう場合のボケの大きさは焦点距離がモノを言う。
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左が12-200(f8 15mm) 右が12-40(f5.6 14mm) ま、絞ってしまえば特に違いはないかなって描写だ。
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左が12-200(f3.5 12mm) 12-40(f2.8 12mm) ちょっと角度は違うけど、12-40の方が柔らかい描写だ。やはりMFTで2本レンズが持てるなら、f2.8のPROレンズ2本が無難な選択だと思う。


と、いうわけで…、
2回に渡って12-200のレビューを書いてきましたが、次回はいよいよ最終回。
今まであまり言及してこなかった、12-200の弱点に触れつつ、12-100f4PROと12-200、どっちを買った方が幸せになれるか、ということを書いてみたいと思います。

 それでは、アデューー。
ヾ(*^▽^*)oヾ(*^▽^*)oヾ(*^▽^*)o